ベーシス/移送ドメイン
Last-modified: 2015-11-18 (水) 12:50:26 (3076d)
同一の移送管理システムで管理するすべてのシステムで構成される。
概要 †
移送ドメイン内では、すべてのシステムに一意のシステムIDを設定し、これらのシステムから1つのシステムのみが移送ドメインコントローラとして指定される。
また、移送ドメインには、1つ以上の移送グループが含まれている。
移送グループとは共通移送ディレクトリを共有する1つ以上のシステムで構成されるもの。
デフォルトの移送ドメイン名はDOMAIN_(システムID)で、一度設定した移送ドメイン名を変更するには移送ドメインコントローラを設定しなおす必要がある。
手順 †
移送ドメインを設定するには、移送ドメインに組み込むシステムを決定する。
移送ドメインには、移送管理システムを使用して集中管理する全てのシステムランドスケープの全システムを組み込む必要がある。
移送管理システムの設定 †
- 移送ドメインを設定し、ドメインに組み込むシステムを定義
- 移送ルートを設定し、システムランドスケープ内のシステムとクライアントロールを定義
- QA手続を設定し、変更の受入の承認とこれらの変更のデリバリシステムへの昇格の責任者を定義する(任意)
最初に設定するシステムが移送ドメインコントローラとして自動選択されるが、後で別のシステムに切り替えることも可能。
移送ドメイン全体に関連する一部の設定タスクは、移送ドメインコントローラでのみ実行が可能であるため、移送ドメインコントローラには下記のようなシステムを選択することが推奨される。
- 高可用性
- 高度なセキュリティレベル
- 最高の保守レベル
このため、移送ドメインコントローラには本番機を選択することが推奨される。
実際的な方法としては、初めに開発機を移送ドメインコントローラとして設定し、後でその割当を本番機に変更する。
移送管理システムの初期化 †
システムインストール後、初めて移送管理システムを使用する時には初期化を求められ、クライアント000で初期化する。
これには権限オブジェクトS_CTS_ADMINが必要であり、これによって以下のシステム変更オプションの設定機能を実行可能となる。
- オーガナイザツールの使用
- CTS 制御テーブルの更新
- 変更・移送システムの初期化 (Tr-cd:SE06)
クライアント000での初期化 †
- SAPシステムの移送ドメインコントローラとしての割当
- 移送ドメイン名 DOMAIN_(システムID)の登録
- 移送グループ名 GROUP_(システムID)の登録
- クライアント000でのシステムユーザTMSADMの登録
- RFC宛先の登録
- 移送ディレクトリのbinでのファイルDOMAIN.CFGのセットアップ
移送管理システムの初期化によって走る処理 †
- GROUP_(システムID)で移送グループが登録される
- クライアント000にシステムユーザTMSADMが登録される
- 移送管理システムに必要なRFC宛先が生成される
- 移送管理システム設定ファイルDOMAIN.CFGが移送ディレクトリbinに格納される
DOMAIN.CFGとは、移送ドメイン名および移送ドメインコントローラのホスト名、インスタンス番号、システムID、移送グループが格納されるファイル。 - 移送制御プログラムtpの移送プロファイルがbinで生成され、TP_(移送ドメイン).PFLとして格納され、このプロファイルパラメータは移送管理システムで更新される。
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