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財務会計/利益

Last-modified: 2020-06-02 (火) 14:04:22 (1416d)
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収益から費用を引いた額のことで、俗な言葉では「儲け」のこと。
計算に含める収益費用によって、呼び名が異なる。



概要

財務諸表上で三つの分類される収益と、四つに分類される費用を元に、それぞれの目的や目線における利益を計算し、会計上の目的を果たすため或いは事業成績の把握や経営分析上の指標として用いられる。

なお、共通する事項として、それぞれの呼び名の最後の二文字は、収益から費用を引いた金額がプラスの場合は利益、マイナスとなった場合は損失となる。

財務諸表上の利益

「どの」収益から「どの」費用を引くかあるいはその結果から更に「どの」収益から「どの」費用を引くかにより、以下のように呼び名が異なる。

売上総利益

いわゆる本業の商いの儲けを指し、粗利、GP(Gross Profit)と呼ばれる。
売上総利益÷売上高で算出する売上総利益率(粗利率)は、重要な業績評価の指標となる。

式:営業収益(売上)−売上原価

営業利益

本業の商いの儲けから本業を成立させるための費用を控除した利益を意味する。
営業利益÷売上高で算出する営業利益率は、事業や運営の効率性を含めた企業の地力を表す対外的にも重要な指標。

式:売上総利益−販売費および一般管理費

営業外利益

本業以外の儲けを指し、手持ちの債券や株式などの有価証券の配当や預金などの利息。

式:営業外収益-営業外費用

経常利益

本業の収支に加え、資金調達の巧拙など本業以外の組織運営も含めた採算を表す。

式:営業利益+営業外収益−営業外費用

特別利益

固定資産の売却益など、通常は発生しない取引による利益。

利益とは収益総額費用総額を控除した金額(要は計算結果)だが、特別利益に関しては「売却額-取得額」など会計上認識する時点で純額という特徴がある。

税引前当期純利益

その名の通り、税を控除する前の利益。

式:経常利益+特別利益-特別損失

純利益

最終的な利益。

式:税引前当期純利益-法人税等+法人税等調整額

財務諸表に登場しない利益

限界利益

管理会計で用いられる考え方で、貢献利益とも呼ばれる。

式:売上高 - 変動費

EBITDA

簡単には売上総利益から減価償却費以外の販売費および一般管理費を引いた値を指すが、「税引前当期利益に特別損益と支払利息および減価償却費を戻す」と表現する場合もある。

こうした指標が用いられたことには、法人税率や減価償却費の計算および金利水準は、事業所を置く国によって大きく変動するため、多国籍企業の業績評価に有用であるとされた背景があります。

反面、過剰な設備投資やM&Aによって生じた損失をマイナス要因として取り込むことができないという欠点があり、リース代を設備投資として扱うという手法を取りEBITDAを水増しした米ワールドコム社が2002年に破綻したことによって明るみに出た。

そのため、「EBITDAのような会計基準に基づかない指標は、企業側が不正操作しやすい」とされ、米国では会計基準に基づかない指標を公表する際は、会計基準に基づく指標を併記しなければならないとされた。

式:売上総利益 - 減価償却費以外の販売費および一般管理費

事業利益

総資産利益率(ROA)を算定する際に分子として利用される。

なぜ「営業利益」でなく「営業利益+営業外収益」であるかというと、ROAの分母は投資有価証券などを含む総資産であるため、その評価には財務活動からなる収益=受取配当金や利息などの営業外収益を含めることが望ましいこと、負債の調達費用である財務費用=営業外費用を差し引くことが背理となることがある。

式:営業利益+営業外収益

関連

内部利益




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