財務会計/貸借フラグ
会計伝票の貸借を判別する明細データの項目。
英語ではDebit/Creditだが、SとHなのはドイツ語のSoll/Habenであることに由来するのだそうだ。
SAPには転記キーという項目があり、貸借なんて判断可能なんだから貸借フラグなんて要らなくね?と思ったことがある。
無くて困るケースを考えると、SAPには反対仕訳をタスキがけで処理しない(貸借逆にしない)方式が存在するわけで、金額にマイナス符号をつけて処理することになるが、貸借フラグなしの場合はこれを判別できないことくらいだろうか。
ただ、元々会計の仕訳の考え方自体が貸借逆での処理のだから、理由としては弱い気がする。
「転記キーで判定できるだろ」という言い分は、DBからデータを抜き出した後で判定するか個別の値で判断せざるを得ないという弱点があるので、その対応だろうか?
あとは、キャッシュフロー計算書なんかだと、APやARの借方や貸方だけを合算したりもするし。
まぁ会計は色々な背景、具体的には国別要件やそれら向けの将来設計などが考えられるので理解できるのだが、入出庫伝票に貸借フラグは要らなくね?
今さらこんなことを・・・?と思う人もいるだろうが、「基本に立ち返って、当たり前のことを改めて考える」って重要なことだと思うの。
基本的には「項目ごとに意味がコンフリクトし得る」現象を生み出す可能性のあるデザインは避けるべきかと思うのだけれど、じゃあ自分が会計のDBを設定するとしたら、貸借フラグを外すのは勇気のいる判断だろう。
とまぁ色々と考えてみたけれど、案外、存在する理由なんて「仕訳の明細なんて貸借の分類を持っていて当たり前だろJK」というシンプルな発想に基づいているのかもしれない。
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