販売管理/販売組織
販売管理における最上位組織単位で、営業活動を主体的に執り行う組織単位ごとに定義する。
概要 †
販売組織の定義は色々な考え方があるが、いずれも会社コードの下位構造であることを念頭に定義することは間違いない。
これは粒が大きかろうと小さかろうと営業部的な項目であるため当然といえば当然で、基本的には会社を跨ぐ営業部門というものは存在しないため。
あまり注目されない点だが、アドレス番号を持つことは特徴の一つ。
これがグローバル案件では殊のほか重要で、なにせ購買組織にはアドレスもなければキャプション(短テキスト)ですら翻訳データを保持することができないため、購買組織と販売組織を同一コードとすること等で販売組織と紐付けてアドレスデータを取得することはよくある。
もちろん営業所にもアドレスを保持することはできるのだが、営業所と購買組織のマッピング単位がマッチすることは殆どなく、購買組織とは販売組織のマッピング単位の方が親和性が高いことが背景となる。
どのように定義するか? †
販売管理の機能として †
販売組織には下位構造として営業所や営業グループがあり、分析の切り口などに使用されるが、販売組織との「各」の差は埋めがたく、例えば営業所だと出荷関連の標準レポートで使えないなど色々弱い。
販売組織はSD機能のコントロールやレポーティングにおいて最も「つぶし」が利く項目であるため、SAPの機能を各組織がそれぞれ目いっぱい使いたい場合は販売組織としてマッピングした方が良い。
販売組織を多く定義する(マッピング単位を小さくする)ことは、悪いこと? †
その結果として定義する販売組織の数が多くなることもあるが、何故かロジコンサルは難色を示しがち。
これは、私自身もそうだったが「なんか大変そう」程度のイメージで喋っているに過ぎないため、顧客にとってのあるべき形で定義するのが一番。
余談だが、原価センタや利益センタを数多く定義することに難色を示す会計コンサルはあまりいないので、定義する組織の数を可能な限り絞りたがるのは、ロジコンサルの悪癖かと思う。
こう言ってしまうと「原価センタ等と違い販売組織にはグルーピングできるマスタが無いため、マッピング単位を小さくすると組織変更に弱い」という意見もあるが、その理解は正しくない。
組織の分割は在庫の移管などの課題があるが、統合なら片方を廃止すればよい話だし、新設や分割ならT-Code:SPROからの組織構造コピー、廃止であれば会社コードとの紐付けを解除すればよい。
グルーピング云々の話はセットを使うという手もある。
販売エリアの主役として †
流通チャネルや製品部門では用意されている「参照」という機能が、販売組織では利用できない。
※厳密に言うと、コンフィグの参照はできるがマスタの参照はできない
上記の販売組織を多めに用意した場合(マッピング単位を小さくした場合)のデメリットとして、得意先の販売ビューは組織の数だけ拡張しなければならないことはお忘れなく。
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