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かなり今更感もあるが、クラウドについて。 なお、クラウドという言葉は一般的にはクラウドコンピューティングの略語として使用されるが、コンピューティングという単語にあまり馴染みがないこと、利用することで何かが解決しなければ意味がないでしょということで、本稿ではクラウドソリューションと表現する。 ちなみにクラウドソーシングという言葉もあるが、こちらは同じ「クラウド」でもCloudではなくCrowd。混同しないように。 ---- #contents ---- * 概要 [#s7289b54] クラウド、という言葉には、実は明確な定義が無い。 クラウドに関する協会、団体めいたものは幾つかあり、それらが「クラウドとは、こういうものですよ」というガイドラインを示しているのだが、はた目には中々解釈しづらかったり、恣意性を感じるような内容もある。 じゃあクラウドってなんなの?というと、実態と合わせて鑑みると、「インターネットを経由して、所有せずに利用するモデルのITサービス」といったところか。 「所有と利用」という表現については、よく例えに出る自家用車でなくレンタカー的なものと考えて頂いて差し支えない。 * 普及の背景 [#fc30dfaf] クラウドという言葉は、2006年にGoogle社のCEOが発信したことが起源だと言われている。 しかし、各種クラウドサービスはそれ以降にリリースされたわけではなく、Microsoft社の[[Hotmail]]に代表されるWebメールなどは、それ以前から存在していた。 では何故それ以降クラウドという言葉が浸透してきたかというと、筆者が考えるに三つの理由がある。 -''なんといっても、PCなどのデバイスが小型軽量化され、また安価になってきた'' これにより、家や会社だけで使うわけではなく、持ち運んだり複数の場所で利用するシーンが多くなった。 昔は一台数十万することもあったので、そもそも複数台を利用できなかったし、複数人で共有することも珍しくなかった。個人ごとにあてがうなんて贅沢だったのだ。 また昔の端末は重かったし大きかった。ノートPCは昔からあるが、今のようにカバンを膨らませずにスマートに持ち運ぶなんてできなかった。それらが解消されたから、という理由。 -''通信網の発展'' ほんの十数年前まではYahooのトップページを開くのに3分くらいかかっていたものが、いまでは瞬時に開くことができる。数秒かかるとイラッとする、という人も。 イーモバイルのような手軽に高速な通信を出先で行うこともできなかったし、入力や画面の大きさを除いた本体性能で言えばスマホは十二分なレベルにある。 デバイス側の進化も必須事項ながら、高速な通信ができるようになったからという理由。 -''エンドユーザレベルのITリテラシーが長年をかけて底上げされた'' 案外、最後のこれが最も不可欠な要素なのではと思う。 若年層に比べれば当然中年以上のITレベルは低く、また新たに身につけていくことは難しいものだが、いまや定年を過ぎた層でもメールの送受信やOffice製品での文書作成などはお茶の子だ。 現在40代以上の方は、十年前の40代以上のITリテラシーがどうだったか思い出してほしい。今現在の中高年は驚くほど進化していないだろうか? また、若い層は学生の時分から更に親しむようになったため、社会人になっても使うのは同じWindowsというだけでも、他に覚えなければならないことに注力できるというものだ。 余談だが、私が学生の頃は、現在のWindowsの始祖と言えるWindows95がリリースされて間もなく。私の世代くらいまでは、仕事をするようになってからPCを使うようになったという層も多くいた。 * クラウドの種類 [#m12bd9fb] ** クラウドが提供するもの [#z93e52b8] *** SaaS [#vc79d54d] Software as a Serviceの略で、サーズと読む。 少し前はASP(Application Service Provider)と呼ばれていたもので、アプリを買ったりシステムを導入するわけではなく、公開されているものを利用するスタイル。代表的なものは[[Gmail]]や[[Microsoft Office365]]、[[ネットバンキング]]など。 *** PaaS [#d9ff0a0e] Platform as a Serviceの略で、パーズと読む。 アプリが動作する環境が提供される、というもの。SaaSがネット越しにOutlookを利用できるとしたら、PaaSはネット越しにOutlookも利用できるWindows環境を利用できるというもの。 代表的なものもはWindows AzureやGoogle App Engine、Heroku。 *** IaaS [#l7161ca2] Infrastructure as a Serviceの略で、イアースやアイアースと呼ばれる。 当初はHaaS(Hardware as a Service)と呼ばれていたようだが、より包括的だということで、この言葉になった模様。 感覚的にはPaaSよりも一回り大きいと考えてもらえれば、というところで、OSやハードウエアおよびネットワーク環境も含めて提供され、代表的なものはAmazon EC2。 サーバの調達をすぐさま用意することができて不要になったら畳むことができるという、従来では考えられない離れ業ができる時代になった。 -''ホスティング(レンタルサーバ、VPS)とPaaSやIaaSの違い'' 「プログラムの実行環境やサーバ自体を払い出すってことは、PaasやIaaSと一緒じゃん」という人もいるかと思うが、従来からあるこれらとの最大の違いは、''必要な時に必要なだけ増強し、不要になったら落とすという行為ができること''で、これをスケーラビリティと呼び、これをクラウドの定義のひとつとする向きもあるようだ。 (とは言っても、増強できる範囲には限りがあるため、相当なスペックを求めるなら物理サーバかVPSになるわけだが) その他には、ホスティングで調達するサーバのスペックは固定化されていることが多いがIaaSだと自由度が高い場合が多いこと、ホスティングの場合は数日程度の調達リードタイムを要するがIaaSの場合は短ければ数分程度で済むこと、ホスティングは月額で年間契約などの方式だがIaaSは時間や日割りなどの体系も採用できる等の違いが挙げられる。 「よくわからなくなったら、一旦潰して立ち上げなおす」という行為が気軽にできることも大きいか。 *** DaaS [#ad2fcba2] ダーズと読むのだが、いくつか意味を持っている。 -Desktop as a Service デスクトップ環境を利用できるというもので、貸し出されるシンクライアントというイメージ。XenDesktopやVMware Virtual Desktop Infrastructure。 -Database as a Service PaaSのうち、データベース部分。SQL Data ServicesやAmazon SimpleDB。 -Data strage as a Service IaaSのうち、データストレージ部分。Amazon Simple Storage ServiceやWindows Azure Storage Services。 その他、Data as a Serviceという言葉もある。 *** IDaaS [#q9b7d3a4] Identity as a Service。認証管理のこと。 [[ID管理]]はセキュリティとインフラの一元管理の上で避けては通れず、これからは、特にハイブリッドクラウドの中で躍進するものとみている。 ** クラウドのスタイル [#fdce3d62] *** パブリッククラウド [#z7f76be2] これが一番広く浸透しているクラウドで、要はインターネット接続さえしていればいつでもどこでも誰でも利用できる、というもの。 [[Gmail]]などのWebメール、[[Evernote]]や[[Dropbox]]等のオンラインストレージなどが該当し、単にクラウドと言った場合は一般的にはこれを指し、上記で言えばSaaSのこと。 *** プライベートクラウド [#c2f4380b] こちらはシステムベンダーごとに定義が違うのだが、要はインターネット接続だけでは利用できず広く開放されていないもの。 社内ネットワークにVPNでログオンすることで、そのネットワークの中のストレージやポータルにアクセスできる、といった具合。 このスタイルを構築するためには、上記でいうPaaSやIaaSが前提となる。 ベンダーによっては、仮想化が要件の一つだとか冗長化が云々なども絡めて話をする人も多いのだが、総じて言えば何とも胡散臭さを払拭できていない感がある言葉。 *** ハイブリッドクラウド [#y1542283] パブリッククラウドとプライベートクラウドの合わせ技ソリューション。 例えば、パブリッククラウドで使用するサービスから社内サーバにデータ連携、広義では社内の[[Active Directory]]とパブリッククラウドとの[[シングルサインオン]]連携なども含まれる。 *** 参考:オンプレミス [#t31adffd] クラウドを使用せず、社内や個人所有のネットワークやサーバを使用するという昔ながらのスタイル。 * 個別トピック [#oe779203] ** 何ができるの? [#qef90444] 答えは「何でもできる」。 要はアプリやシステム、パッケージがサービス化されたものに過ぎないため、向き不向きはあれど、技術的に不可能ということはないと考えている。 *** 個人向け [#q2334e32] 具体的な用途としては、下記が代表的。 ベンチャーや小規模な会社、またはプロジェクトチームなどでも大いに役立ってくれる。 -メールサービスを利用して、自宅のPC、会社のPC、スマホとどこからでもチェックや送信ができる -オンラインストレージを利用して、バックアップを取って保存、PCの故障や買い替え時に備える。もしPCやHDが壊れてもデータが失われない。 -データ共有サービスを利用して、複数のデバイスでデータを共有。USBメモリで持ち運んだりしなくてよくなる。 -仲間とのデータ共有を行い、ドキュメントの共同編集やデータの送付ができる *** 法人向け [#m363286c] 基本的には個人向けと変わらないのだが、個人向けユースのサービスの多くは、機密保持や情報漏洩のリスクを低減するために幾つかの足枷がつくイメージ。 例えば複数端末間でのデータ共有と同期は非常に便利なのだが、リスク管理やセキュリティ対応の目線で言えば、共有しているデバイスの数が増えれば増える程ハイリスクとなるためIT管理者の目線では有難くない。 しかし、サーバルームに張り付いていなくても管理者画面にログオンすればアドミ作業をすることができたり、[[MDM>モバイルデバイスマネジメント]]製品を使えばWebですぐに利用状況が把握できたり、或いは経費精算や交通費申請など、企業として利用するに足るサービスは続々とリリースされている。 そして大きいのが「サーバを保守しなくて済む」というもの。これが何より大きいかもしれない。 保守の手間や人件費、保守ベンダーに支払うコスト、場所代や電気代を含むデータセンターの維持費などを大きく削減することができる。 ** メリット・デメリット [#w0242ca0] *** メリット [#c78847c1] -サーバの運用保守から解放される 何と言っても、これ。障害時対応も、ユーザ企業の内部でやるよりは早い場合も多い。 が、障害がある程度の規模になった場合は順番待ちしなければならないことはお忘れなく。 -初期投資がない或いは非常に安価なこと -ユーザの追加や削除・利用期間などが手軽に取決めできること -殆どは短期間で導入できること、 -利用をやめることも割と手軽であること 特に短期間で導入できることは迅速に形に出来ることで関係者の理解が得やすくなる、単に期間が短いということは低リスクだということ、利用者の受益が早まることなどが挙げられるが、「Animoto」というサービスが有名な例だとのこと。 元々あったものらしいのだが、Facebookアプリの作成を契機にユーザ数が急増したらしい。クラウドのおかげでサーバ数の急激な増強ができたという話。 この話の肝は、''迅速に用意できたこと''もさることながら、更に大事なのは''必要がなくなったら任意に規模を縮小できること''で、データセンタの自社運用やレンタルサーバーでは中々対応が難しい。 *** デメリット [#s585cb03] -こちらのニーズが汲み取られにくい。迂闊に変えると他の利用者まで巻き込んでしまうので対応できない、安い利用料を払っているに過ぎないので特別扱いをしてもらえない。 -拡張性が高いと言っても好き放題できるわけではなく、当然ながら、ある程度の範疇でという制約がある -性能要件は多くの場合で担保されない。大抵、オンプレミスよりパフォーマンスは低い。クラウド化ゆえのオーバーヘッド(本来の目的外のリソースの消費)がある。 -サービスの永続性が保証されない。サービスレベルや仕様、価格設定が不利に改定される可能性がある。そしてその時に与えられる準備期間が充分だとは限らない -殆どのサービスは、ネット接続が大前提のため、回線異常やネットワークトラブル時に何もできない -データの実体の保管場所ごとに、その国の規制があること(カントリーリスク込みで) -重きを置けば置くほどロックイン(特定のITベンダーに囲い込まれること)されやすい。サービスや料金体系の改悪があった場合に身動きが取れなくなる場合も *** 誤解しないでほしいこと [#f9b8ff87] -初期投資がないからといって、TCOが安くなるとは限らないということ 実体のランニングコストがよく考えると安いわけではなかったり、切り替え時や連携の構築に多くの費用が発生するようではあまり意味がない。 -長く使えば使うほど「所有」が有利になる傾向が高いこと 「オンプレミスは金食い虫、クラウドはコスト削減」という言い方をする人はメディアや営業の言うことを真に受けてしまう人か、売りたい側の理論に支配されてしまっている人と思っていい。 -セキュリティについて 下記でも触れるが、クラウドであるか否かで云々ということは特にないように思う。 理由は、ユーザが持つ不安の大部分はデータが自分の縄張りから出て行ってしまうことに対する漠然としたものに過ぎず、クラウドだから発生する特別なセキュリティリスクは特にないと考えている。 また、多くの予算と人的リソースをIT運用に割いている企業ならばいざ知らず、ほとんどの企業はそうでなく、更に誤解を恐れずに言えば、ユーザ企業のIT運用は家庭の医学や民間療法のレベルに過ぎない。 それに対し、クラウドサービスを提供するベンダーは一応ITでメシを食っているプロなわけで、かつトラブルが起こったら風評的なものも含めたダメージの重さを理解しているため、その取扱いには細心の注意を払うだろう。 ただし、昨今クラウドサービスは有象無象のベンダがリリースしているため、営業の話だけでなく、アテになるか否かは自らがしっかり見極めること。 Google先生に社名やサービスを聞いてみて、半角スペースを打った後に「ブラック」やら「最悪」やらと出るようなら、もう少し考えた方が良いかもしれない。 (もちろん、その悪評を全面的に真に受けてしまっても宜しくないのだが) ** 特に重要なこと [#p40b9db9] *** 基本はセルフサービス [#kf97f563] アプリや環境を購入・維持せずとも利用することができる。 端的に言えばこれが特徴なのだが、あくまで「利用できる」という表現が大事で、基本はセルフサービス。要は誰も手取り足取り世話をしたりしてくれない、ということは忘れてはならない。 というのも、クラウドソリューションを提供する企業の多くは、多くの利用者から問い合わせ対応を受けているため、自社が特別に手厚いサポートを受けられることはないという背景がある。 もちろん、[[Microsoft Office365]]や[[Google Apps]]のようにコミュニティが発展しているものもあるが、そのレベルまで達している方が少ない。 *** データの可搬性と代替サービス [#bbb7907c] 社内にデータを置かない以上、クラウドベンダーが事業やサービスを停止する場合や新たなサービスを切り替えたい場合は当然考えておかねばならない。 その場合、既存の業者にあるデータを新しいものに移行しなければならないが、既存の業者からデータを抜き出したり新たな業者のサービスにデータを移行したりする際、どれだけ平易に行うことができるか=持ち運びやすさを、可搬性という。 例えばメールサービスの多くはOutlookから接続可能でデータをpstファイルにダウンロードできるし、それを他のメールサービスに移行することもできる。 しかし、そのクラウドサービスからデータを抜き出すことができなかったり、プアなレイアウトでしか抽出できないとしたら? いざこういったシーンになってから「打つ手なし」になっても遅いので、ここは必ず考えて欲しい。 *** クラウド事業者のバックアップ体制 [#h4d05bbc] データ消失はクラウドのリスクの一つで、それを原因に停止したサービスはいくつかある。 データセンタ所在地の政治状況や法令の変更、天災の発生、経営不振、技術的な問題、外部からの攻撃などの犯罪行為などが原因として挙げられる。 しかし、どんなサービスや体制をもってしても、天災を含めたリスクをゼロにすることはできないわけで、せいぜい、複数の場所にそれなりの頻度でバックアップを取っています、という程度の言質が取れたらokとするしかないだろう。 なぜなら、その条件がクリアできたなら、オンプレミスよりマシなのは間違いないのだから。 ** 代表的なクラウドソリューション [#p61d3d32] *** メール [#bd208c8d] [[Gmail]]、Yahooメール、[[Hotmail]]など。 *** オンラインストレージ [#bfea4c28] quanp、宅ファイル便、[[Dropbox]]、SugarSync、[[Evernote]]、[[SkyDrive]]、[[Googleドライブ]]など。 *** パッケージスイート [#r6ffbfe6] [[Microsoft Office365]]、[[Google Apps]] *** 他ユーザとの共有 [#m6997135] Youtube、フォト蔵、ファイルバンク ** よくあるQA [#yc7dd95d] *** クラウド上のデータって、どこにあるの? [#gacb48f7] ここではない、どこかにあります。 ちゃんと答えろよと思う人もいるかと思うが、サーバの所在地を明かさないベンダーは多いし、それを聞いたとしてもこちらには裏を取る術もなければ永続性が保証されるわけでもないため、気にしても仕方がないですよと答えている。 ただし、殆どのクラウドベンダーは日本国内にデータを置いているとは思うが、取り扱いが難しいデータについては、格納されているサーバがどの国にあるかによって、カントリーリスクやその国のレギュレーションが変わってくる。 例えば、酒や賭博およびアダルトに代表される「大人のコンテンツ」など。 ちなみに、たまに実査要求をする素人がいるそうだが、何の意味も持たない。 だって、ちゃんと管理されているかどうかを素人がデータセンターのチラ見でわかろうとするなんて、エスパーですか?と一笑に付して差し支えない。 どうしても煩いアホ困った人がいる場合に「それで大人しくなるなら」と見せた方が早いのかもしれないが、素人がデータセンターに入ること自体がセキュリティリスクだ。 *** セキュリティ的に大丈夫なの? [#x9141886] 多くの人は、「自分の縄張り以外に自身の所有物を置くことに、漠然とした不安を持つもの」というだけで、100%大丈夫だなんて言わないが、クラウドだから特有のリスクを持つということはない。そもそも、従業員の中にITセキュリティに強い人間を抱えている会社なんて殆どないし末端の利用者はド素人なわけで。 例えば、外部から攻撃されてデータが流出したらどうするんだ!という指摘は、自社のファイルサーバにデータを置いていても一緒でしょ?であるし、たまに「IDとパスワードさえあれば、誰でも何でもできちゃうんでしょ?」という人もいるが、「今使っている他のアプリもそうでしょ?」という話。 つまり、「うーん、でもさー」と思うかもしれないが、クラウド化することで発生する新たなリスクがあるわけではなく、そういった懸念があるなら、特定のデバイスからしか接続させない制御や証明書の併用などのソリューションを考えればよいかと思う。 *** クラウド化できるものって、何があるの? [#vd586560] 答えは、「なんでも」。 性質によって難易度や影響範囲に差はあれど、クラウド化できないものはない。もちろん、そうすることが良いことかどうかは置いておいて。 また、クラウド化の前に仮想化だ!という人もいるが、意識改革的な意味では賛成するものの、技術的あるいは金銭的には最短距離で置き換えた方が良いに決まっている。更に言えば、誰だって同じようなことを何度もやりたくない。 *** なんでサーバをすぐに用意したりできるの? [#s314a6b1] [[仮想化]]という技術のおかげです。 詳細はリンク先参照のこと。 ** 参考URL [#p3219d79] -[[年末年始のさくらクラウドのトラブルをまとめてみた>http://cyborg-ninja.com/ittips/2555]] さくらクラウドのストレージが吹っ飛んだ件について、被害者がまとめている。 -[[オンライン・ストレージ・サービスが突然終了――そのときデータはどうなるのか?>http://www.computerworld.jp/topics/561/149610]] -[[クラウドと物理、どちらを選ぶべきか>http://www.bit-isle.jp/sod-next/column/column_2.html]] -[[クラウド選びの勘所>http://www.bit-isle.jp/sod-next/column/column_6.html]] -[[3分で社長にクラウドを理解してもらうビデオ>http://www.publickey1.jp/blog/09/3_3.html]] [[まとめ:生きた証も残せる!? 〜クラウドサービスを使いこなす70選>http://www.lifehacker.jp/2011/01/110126matomecloud.html]] [[クラウドのかしこい使い方トップ10>http://www.lifehacker.jp/2011/01/110121cloudtop10.html]] [[そろそろクラウド? 脱自宅サーバ考>http://www.lifehacker.jp/2010/07/100723hirata.html]] ** 最後に [#i13e310e] 言い切ってしまうが、クラウドのメリットは、初期投資のリスクを負わずに済みキャッシュアウトを抑えられることと、必要に応じて増強したり縮小したりできることであり、「その必要があること」「そうした方が良さげなこと」のみを検討すればよいのであって、猫も杓子もクラウドというのは感心しない。 価格や性能および拡張性などを総合的に考えると、利用者やその層、要件の多い大企業では必ずしもクラウドがプラスになるわけではないが、中小規模の場合はアラが出づらく少なくともコストメリットは享受できやすいという所見。 有用なことは間違いないので、上手に付き合っていきたいものだ。 ~ ~ CENTER:【スポンサードリンク】 #htmlinsert(amazon_book_what_is_cloud) ~ ~ ---- #pcomment(reply)
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かなり今更感もあるが、クラウドについて。 なお、クラウドという言葉は一般的にはクラウドコンピューティングの略語として使用されるが、コンピューティングという単語にあまり馴染みがないこと、利用することで何かが解決しなければ意味がないでしょということで、本稿ではクラウドソリューションと表現する。 ちなみにクラウドソーシングという言葉もあるが、こちらは同じ「クラウド」でもCloudではなくCrowd。混同しないように。 ---- #contents ---- * 概要 [#s7289b54] クラウド、という言葉には、実は明確な定義が無い。 クラウドに関する協会、団体めいたものは幾つかあり、それらが「クラウドとは、こういうものですよ」というガイドラインを示しているのだが、はた目には中々解釈しづらかったり、恣意性を感じるような内容もある。 じゃあクラウドってなんなの?というと、実態と合わせて鑑みると、「インターネットを経由して、所有せずに利用するモデルのITサービス」といったところか。 「所有と利用」という表現については、よく例えに出る自家用車でなくレンタカー的なものと考えて頂いて差し支えない。 * 普及の背景 [#fc30dfaf] クラウドという言葉は、2006年にGoogle社のCEOが発信したことが起源だと言われている。 しかし、各種クラウドサービスはそれ以降にリリースされたわけではなく、Microsoft社の[[Hotmail]]に代表されるWebメールなどは、それ以前から存在していた。 では何故それ以降クラウドという言葉が浸透してきたかというと、筆者が考えるに三つの理由がある。 -''なんといっても、PCなどのデバイスが小型軽量化され、また安価になってきた'' これにより、家や会社だけで使うわけではなく、持ち運んだり複数の場所で利用するシーンが多くなった。 昔は一台数十万することもあったので、そもそも複数台を利用できなかったし、複数人で共有することも珍しくなかった。個人ごとにあてがうなんて贅沢だったのだ。 また昔の端末は重かったし大きかった。ノートPCは昔からあるが、今のようにカバンを膨らませずにスマートに持ち運ぶなんてできなかった。それらが解消されたから、という理由。 -''通信網の発展'' ほんの十数年前まではYahooのトップページを開くのに3分くらいかかっていたものが、いまでは瞬時に開くことができる。数秒かかるとイラッとする、という人も。 イーモバイルのような手軽に高速な通信を出先で行うこともできなかったし、入力や画面の大きさを除いた本体性能で言えばスマホは十二分なレベルにある。 デバイス側の進化も必須事項ながら、高速な通信ができるようになったからという理由。 -''エンドユーザレベルのITリテラシーが長年をかけて底上げされた'' 案外、最後のこれが最も不可欠な要素なのではと思う。 若年層に比べれば当然中年以上のITレベルは低く、また新たに身につけていくことは難しいものだが、いまや定年を過ぎた層でもメールの送受信やOffice製品での文書作成などはお茶の子だ。 現在40代以上の方は、十年前の40代以上のITリテラシーがどうだったか思い出してほしい。今現在の中高年は驚くほど進化していないだろうか? また、若い層は学生の時分から更に親しむようになったため、社会人になっても使うのは同じWindowsというだけでも、他に覚えなければならないことに注力できるというものだ。 余談だが、私が学生の頃は、現在のWindowsの始祖と言えるWindows95がリリースされて間もなく。私の世代くらいまでは、仕事をするようになってからPCを使うようになったという層も多くいた。 * クラウドの種類 [#m12bd9fb] ** クラウドが提供するもの [#z93e52b8] *** SaaS [#vc79d54d] Software as a Serviceの略で、サーズと読む。 少し前はASP(Application Service Provider)と呼ばれていたもので、アプリを買ったりシステムを導入するわけではなく、公開されているものを利用するスタイル。代表的なものは[[Gmail]]や[[Microsoft Office365]]、[[ネットバンキング]]など。 *** PaaS [#d9ff0a0e] Platform as a Serviceの略で、パーズと読む。 アプリが動作する環境が提供される、というもの。SaaSがネット越しにOutlookを利用できるとしたら、PaaSはネット越しにOutlookも利用できるWindows環境を利用できるというもの。 代表的なものもはWindows AzureやGoogle App Engine、Heroku。 *** IaaS [#l7161ca2] Infrastructure as a Serviceの略で、イアースやアイアースと呼ばれる。 当初はHaaS(Hardware as a Service)と呼ばれていたようだが、より包括的だということで、この言葉になった模様。 感覚的にはPaaSよりも一回り大きいと考えてもらえれば、というところで、OSやハードウエアおよびネットワーク環境も含めて提供され、代表的なものはAmazon EC2。 サーバの調達をすぐさま用意することができて不要になったら畳むことができるという、従来では考えられない離れ業ができる時代になった。 -''ホスティング(レンタルサーバ、VPS)とPaaSやIaaSの違い'' 「プログラムの実行環境やサーバ自体を払い出すってことは、PaasやIaaSと一緒じゃん」という人もいるかと思うが、従来からあるこれらとの最大の違いは、''必要な時に必要なだけ増強し、不要になったら落とすという行為ができること''で、これをスケーラビリティと呼び、これをクラウドの定義のひとつとする向きもあるようだ。 (とは言っても、増強できる範囲には限りがあるため、相当なスペックを求めるなら物理サーバかVPSになるわけだが) その他には、ホスティングで調達するサーバのスペックは固定化されていることが多いがIaaSだと自由度が高い場合が多いこと、ホスティングの場合は数日程度の調達リードタイムを要するがIaaSの場合は短ければ数分程度で済むこと、ホスティングは月額で年間契約などの方式だがIaaSは時間や日割りなどの体系も採用できる等の違いが挙げられる。 「よくわからなくなったら、一旦潰して立ち上げなおす」という行為が気軽にできることも大きいか。 *** DaaS [#ad2fcba2] ダーズと読むのだが、いくつか意味を持っている。 -Desktop as a Service デスクトップ環境を利用できるというもので、貸し出されるシンクライアントというイメージ。XenDesktopやVMware Virtual Desktop Infrastructure。 -Database as a Service PaaSのうち、データベース部分。SQL Data ServicesやAmazon SimpleDB。 -Data strage as a Service IaaSのうち、データストレージ部分。Amazon Simple Storage ServiceやWindows Azure Storage Services。 その他、Data as a Serviceという言葉もある。 *** IDaaS [#q9b7d3a4] Identity as a Service。認証管理のこと。 [[ID管理]]はセキュリティとインフラの一元管理の上で避けては通れず、これからは、特にハイブリッドクラウドの中で躍進するものとみている。 ** クラウドのスタイル [#fdce3d62] *** パブリッククラウド [#z7f76be2] これが一番広く浸透しているクラウドで、要はインターネット接続さえしていればいつでもどこでも誰でも利用できる、というもの。 [[Gmail]]などのWebメール、[[Evernote]]や[[Dropbox]]等のオンラインストレージなどが該当し、単にクラウドと言った場合は一般的にはこれを指し、上記で言えばSaaSのこと。 *** プライベートクラウド [#c2f4380b] こちらはシステムベンダーごとに定義が違うのだが、要はインターネット接続だけでは利用できず広く開放されていないもの。 社内ネットワークにVPNでログオンすることで、そのネットワークの中のストレージやポータルにアクセスできる、といった具合。 このスタイルを構築するためには、上記でいうPaaSやIaaSが前提となる。 ベンダーによっては、仮想化が要件の一つだとか冗長化が云々なども絡めて話をする人も多いのだが、総じて言えば何とも胡散臭さを払拭できていない感がある言葉。 *** ハイブリッドクラウド [#y1542283] パブリッククラウドとプライベートクラウドの合わせ技ソリューション。 例えば、パブリッククラウドで使用するサービスから社内サーバにデータ連携、広義では社内の[[Active Directory]]とパブリッククラウドとの[[シングルサインオン]]連携なども含まれる。 *** 参考:オンプレミス [#t31adffd] クラウドを使用せず、社内や個人所有のネットワークやサーバを使用するという昔ながらのスタイル。 * 個別トピック [#oe779203] ** 何ができるの? [#qef90444] 答えは「何でもできる」。 要はアプリやシステム、パッケージがサービス化されたものに過ぎないため、向き不向きはあれど、技術的に不可能ということはないと考えている。 *** 個人向け [#q2334e32] 具体的な用途としては、下記が代表的。 ベンチャーや小規模な会社、またはプロジェクトチームなどでも大いに役立ってくれる。 -メールサービスを利用して、自宅のPC、会社のPC、スマホとどこからでもチェックや送信ができる -オンラインストレージを利用して、バックアップを取って保存、PCの故障や買い替え時に備える。もしPCやHDが壊れてもデータが失われない。 -データ共有サービスを利用して、複数のデバイスでデータを共有。USBメモリで持ち運んだりしなくてよくなる。 -仲間とのデータ共有を行い、ドキュメントの共同編集やデータの送付ができる *** 法人向け [#m363286c] 基本的には個人向けと変わらないのだが、個人向けユースのサービスの多くは、機密保持や情報漏洩のリスクを低減するために幾つかの足枷がつくイメージ。 例えば複数端末間でのデータ共有と同期は非常に便利なのだが、リスク管理やセキュリティ対応の目線で言えば、共有しているデバイスの数が増えれば増える程ハイリスクとなるためIT管理者の目線では有難くない。 しかし、サーバルームに張り付いていなくても管理者画面にログオンすればアドミ作業をすることができたり、[[MDM>モバイルデバイスマネジメント]]製品を使えばWebですぐに利用状況が把握できたり、或いは経費精算や交通費申請など、企業として利用するに足るサービスは続々とリリースされている。 そして大きいのが「サーバを保守しなくて済む」というもの。これが何より大きいかもしれない。 保守の手間や人件費、保守ベンダーに支払うコスト、場所代や電気代を含むデータセンターの維持費などを大きく削減することができる。 ** メリット・デメリット [#w0242ca0] *** メリット [#c78847c1] -サーバの運用保守から解放される 何と言っても、これ。障害時対応も、ユーザ企業の内部でやるよりは早い場合も多い。 が、障害がある程度の規模になった場合は順番待ちしなければならないことはお忘れなく。 -初期投資がない或いは非常に安価なこと -ユーザの追加や削除・利用期間などが手軽に取決めできること -殆どは短期間で導入できること、 -利用をやめることも割と手軽であること 特に短期間で導入できることは迅速に形に出来ることで関係者の理解が得やすくなる、単に期間が短いということは低リスクだということ、利用者の受益が早まることなどが挙げられるが、「Animoto」というサービスが有名な例だとのこと。 元々あったものらしいのだが、Facebookアプリの作成を契機にユーザ数が急増したらしい。クラウドのおかげでサーバ数の急激な増強ができたという話。 この話の肝は、''迅速に用意できたこと''もさることながら、更に大事なのは''必要がなくなったら任意に規模を縮小できること''で、データセンタの自社運用やレンタルサーバーでは中々対応が難しい。 *** デメリット [#s585cb03] -こちらのニーズが汲み取られにくい。迂闊に変えると他の利用者まで巻き込んでしまうので対応できない、安い利用料を払っているに過ぎないので特別扱いをしてもらえない。 -拡張性が高いと言っても好き放題できるわけではなく、当然ながら、ある程度の範疇でという制約がある -性能要件は多くの場合で担保されない。大抵、オンプレミスよりパフォーマンスは低い。クラウド化ゆえのオーバーヘッド(本来の目的外のリソースの消費)がある。 -サービスの永続性が保証されない。サービスレベルや仕様、価格設定が不利に改定される可能性がある。そしてその時に与えられる準備期間が充分だとは限らない -殆どのサービスは、ネット接続が大前提のため、回線異常やネットワークトラブル時に何もできない -データの実体の保管場所ごとに、その国の規制があること(カントリーリスク込みで) -重きを置けば置くほどロックイン(特定のITベンダーに囲い込まれること)されやすい。サービスや料金体系の改悪があった場合に身動きが取れなくなる場合も *** 誤解しないでほしいこと [#f9b8ff87] -初期投資がないからといって、TCOが安くなるとは限らないということ 実体のランニングコストがよく考えると安いわけではなかったり、切り替え時や連携の構築に多くの費用が発生するようではあまり意味がない。 -長く使えば使うほど「所有」が有利になる傾向が高いこと 「オンプレミスは金食い虫、クラウドはコスト削減」という言い方をする人はメディアや営業の言うことを真に受けてしまう人か、売りたい側の理論に支配されてしまっている人と思っていい。 -セキュリティについて 下記でも触れるが、クラウドであるか否かで云々ということは特にないように思う。 理由は、ユーザが持つ不安の大部分はデータが自分の縄張りから出て行ってしまうことに対する漠然としたものに過ぎず、クラウドだから発生する特別なセキュリティリスクは特にないと考えている。 また、多くの予算と人的リソースをIT運用に割いている企業ならばいざ知らず、ほとんどの企業はそうでなく、更に誤解を恐れずに言えば、ユーザ企業のIT運用は家庭の医学や民間療法のレベルに過ぎない。 それに対し、クラウドサービスを提供するベンダーは一応ITでメシを食っているプロなわけで、かつトラブルが起こったら風評的なものも含めたダメージの重さを理解しているため、その取扱いには細心の注意を払うだろう。 ただし、昨今クラウドサービスは有象無象のベンダがリリースしているため、営業の話だけでなく、アテになるか否かは自らがしっかり見極めること。 Google先生に社名やサービスを聞いてみて、半角スペースを打った後に「ブラック」やら「最悪」やらと出るようなら、もう少し考えた方が良いかもしれない。 (もちろん、その悪評を全面的に真に受けてしまっても宜しくないのだが) ** 特に重要なこと [#p40b9db9] *** 基本はセルフサービス [#kf97f563] アプリや環境を購入・維持せずとも利用することができる。 端的に言えばこれが特徴なのだが、あくまで「利用できる」という表現が大事で、基本はセルフサービス。要は誰も手取り足取り世話をしたりしてくれない、ということは忘れてはならない。 というのも、クラウドソリューションを提供する企業の多くは、多くの利用者から問い合わせ対応を受けているため、自社が特別に手厚いサポートを受けられることはないという背景がある。 もちろん、[[Microsoft Office365]]や[[Google Apps]]のようにコミュニティが発展しているものもあるが、そのレベルまで達している方が少ない。 *** データの可搬性と代替サービス [#bbb7907c] 社内にデータを置かない以上、クラウドベンダーが事業やサービスを停止する場合や新たなサービスを切り替えたい場合は当然考えておかねばならない。 その場合、既存の業者にあるデータを新しいものに移行しなければならないが、既存の業者からデータを抜き出したり新たな業者のサービスにデータを移行したりする際、どれだけ平易に行うことができるか=持ち運びやすさを、可搬性という。 例えばメールサービスの多くはOutlookから接続可能でデータをpstファイルにダウンロードできるし、それを他のメールサービスに移行することもできる。 しかし、そのクラウドサービスからデータを抜き出すことができなかったり、プアなレイアウトでしか抽出できないとしたら? いざこういったシーンになってから「打つ手なし」になっても遅いので、ここは必ず考えて欲しい。 *** クラウド事業者のバックアップ体制 [#h4d05bbc] データ消失はクラウドのリスクの一つで、それを原因に停止したサービスはいくつかある。 データセンタ所在地の政治状況や法令の変更、天災の発生、経営不振、技術的な問題、外部からの攻撃などの犯罪行為などが原因として挙げられる。 しかし、どんなサービスや体制をもってしても、天災を含めたリスクをゼロにすることはできないわけで、せいぜい、複数の場所にそれなりの頻度でバックアップを取っています、という程度の言質が取れたらokとするしかないだろう。 なぜなら、その条件がクリアできたなら、オンプレミスよりマシなのは間違いないのだから。 ** 代表的なクラウドソリューション [#p61d3d32] *** メール [#bd208c8d] [[Gmail]]、Yahooメール、[[Hotmail]]など。 *** オンラインストレージ [#bfea4c28] quanp、宅ファイル便、[[Dropbox]]、SugarSync、[[Evernote]]、[[SkyDrive]]、[[Googleドライブ]]など。 *** パッケージスイート [#r6ffbfe6] [[Microsoft Office365]]、[[Google Apps]] *** 他ユーザとの共有 [#m6997135] Youtube、フォト蔵、ファイルバンク ** よくあるQA [#yc7dd95d] *** クラウド上のデータって、どこにあるの? [#gacb48f7] ここではない、どこかにあります。 ちゃんと答えろよと思う人もいるかと思うが、サーバの所在地を明かさないベンダーは多いし、それを聞いたとしてもこちらには裏を取る術もなければ永続性が保証されるわけでもないため、気にしても仕方がないですよと答えている。 ただし、殆どのクラウドベンダーは日本国内にデータを置いているとは思うが、取り扱いが難しいデータについては、格納されているサーバがどの国にあるかによって、カントリーリスクやその国のレギュレーションが変わってくる。 例えば、酒や賭博およびアダルトに代表される「大人のコンテンツ」など。 ちなみに、たまに実査要求をする素人がいるそうだが、何の意味も持たない。 だって、ちゃんと管理されているかどうかを素人がデータセンターのチラ見でわかろうとするなんて、エスパーですか?と一笑に付して差し支えない。 どうしても煩いアホ困った人がいる場合に「それで大人しくなるなら」と見せた方が早いのかもしれないが、素人がデータセンターに入ること自体がセキュリティリスクだ。 *** セキュリティ的に大丈夫なの? [#x9141886] 多くの人は、「自分の縄張り以外に自身の所有物を置くことに、漠然とした不安を持つもの」というだけで、100%大丈夫だなんて言わないが、クラウドだから特有のリスクを持つということはない。そもそも、従業員の中にITセキュリティに強い人間を抱えている会社なんて殆どないし末端の利用者はド素人なわけで。 例えば、外部から攻撃されてデータが流出したらどうするんだ!という指摘は、自社のファイルサーバにデータを置いていても一緒でしょ?であるし、たまに「IDとパスワードさえあれば、誰でも何でもできちゃうんでしょ?」という人もいるが、「今使っている他のアプリもそうでしょ?」という話。 つまり、「うーん、でもさー」と思うかもしれないが、クラウド化することで発生する新たなリスクがあるわけではなく、そういった懸念があるなら、特定のデバイスからしか接続させない制御や証明書の併用などのソリューションを考えればよいかと思う。 *** クラウド化できるものって、何があるの? [#vd586560] 答えは、「なんでも」。 性質によって難易度や影響範囲に差はあれど、クラウド化できないものはない。もちろん、そうすることが良いことかどうかは置いておいて。 また、クラウド化の前に仮想化だ!という人もいるが、意識改革的な意味では賛成するものの、技術的あるいは金銭的には最短距離で置き換えた方が良いに決まっている。更に言えば、誰だって同じようなことを何度もやりたくない。 *** なんでサーバをすぐに用意したりできるの? [#s314a6b1] [[仮想化]]という技術のおかげです。 詳細はリンク先参照のこと。 ** 参考URL [#p3219d79] -[[年末年始のさくらクラウドのトラブルをまとめてみた>http://cyborg-ninja.com/ittips/2555]] さくらクラウドのストレージが吹っ飛んだ件について、被害者がまとめている。 -[[オンライン・ストレージ・サービスが突然終了――そのときデータはどうなるのか?>http://www.computerworld.jp/topics/561/149610]] -[[クラウドと物理、どちらを選ぶべきか>http://www.bit-isle.jp/sod-next/column/column_2.html]] -[[クラウド選びの勘所>http://www.bit-isle.jp/sod-next/column/column_6.html]] -[[3分で社長にクラウドを理解してもらうビデオ>http://www.publickey1.jp/blog/09/3_3.html]] [[まとめ:生きた証も残せる!? 〜クラウドサービスを使いこなす70選>http://www.lifehacker.jp/2011/01/110126matomecloud.html]] [[クラウドのかしこい使い方トップ10>http://www.lifehacker.jp/2011/01/110121cloudtop10.html]] [[そろそろクラウド? 脱自宅サーバ考>http://www.lifehacker.jp/2010/07/100723hirata.html]] ** 最後に [#i13e310e] 言い切ってしまうが、クラウドのメリットは、初期投資のリスクを負わずに済みキャッシュアウトを抑えられることと、必要に応じて増強したり縮小したりできることであり、「その必要があること」「そうした方が良さげなこと」のみを検討すればよいのであって、猫も杓子もクラウドというのは感心しない。 価格や性能および拡張性などを総合的に考えると、利用者やその層、要件の多い大企業では必ずしもクラウドがプラスになるわけではないが、中小規模の場合はアラが出づらく少なくともコストメリットは享受できやすいという所見。 有用なことは間違いないので、上手に付き合っていきたいものだ。 ~ ~ CENTER:【スポンサードリンク】 #htmlinsert(amazon_book_what_is_cloud) ~ ~ ---- #pcomment(reply)
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